院外処方の「高額療養費」は申請が必要
マイナンバーカードでの保険証利用をすれば自動的に高額療養費に該当する場合は自動適用されるなど便利になってきています。マイナンバーカードを保険証利用登録していない場合は、事前に限度額認定書を取得しておくことで窓口負担は事前に軽くしておくことが可能です。
お客様
先日病院で手術をして約8万円、薬代が高くそれも約8万円でした。私の年収だと80,100円+αが限度額なのになぜ限度を超えて支払う事になったのでしょうか?
FP三島木
事前に限度額認定書を取得していたとの事ですから困惑されたと思います。限度額認定書は同一医療機関の同一科でないと通算されないので、薬が院外であった場合は「病院で80,100円+α、薬屋さんで80,100円+α」が限度額になります。
折角の高額療養費自動適用なのですが、その病気を治すための薬が院外で出されている場合、ひとまず自己負担をすることになってしまいます。面倒でも高額療養費支給申請を手続きしましょう。
申請書で払い戻し請求
払い戻しされるまで約3ヵ月程度かかります。上記例は12月の申請ですが病院・薬局などのレセプトが完了するのが2カ月後なので、それを以降出ないと確定した数値にならないため時間がかかります。11月12月などに高額療養費支給申請に該当する場合は、以下の計算で払い戻される金額を「保険金などで補填される金額」に計上しておきましょう。
限度額の計算
一般的に多い80,100円+(医療費‐267,000円)×1%の方を例にとります。総医療費とは自分が負担した自己負担額ではなく、10割負担で合った際の金額の合計になります。とてもわかりにくい仕組みです。
次の領収書を参考にしてみて下さい。
点数×10が総医療費
左の病院の領収書は80,434円ですが点数30,035点となっています。点数×10で300,350円になります。同様に右の薬局の領収書は24620点なので24620×10=246,200円となります。計算式に当てはめると
80,100円+(300,350円+246,200-267,000円)×1%=82,895円になります。