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厚生年金は6年強で回収できる?

終身年金の公的年金を正しく理解

国民年金(基礎年金)、厚生年金等の公的年金は以前よりも将来受給できる金額が不利になり保険料を支払いたくないという方もいる昨今ですが、公的年金は民間の保険商品と違い「終身」受け取れる長生きすれば非常にメリットのある年金で、日本で暮らす上では老後に必要不可欠な年金です。正しい理解を元に老後しっかりと受給できる環境を整える必要があります。

国民年金の回収は約8年から約10年に

図は国民年金保険料と国民年金(基礎年金)の満額受給の推移です。1999年の年金額は804,200円ですが、令和5年では795,000円に下がっています。一方で支払っている保険料は13,300円から16,520円にアップしている為、1999年と比較すると回収できる年月が2年伸びて10年となりました。とは言え、10年以上受給すれば、長生きすればするほど得する仕組みであり20年受給できれば支払った倍は受給出来ます。

厚生年金は働き方次第

国民年金と違い厚生年金は定額ではなく定率制ですので「報酬に比例」して保険料が変わります。会社が保険料の半分を負担してくれる為、厚生年金保険料率は18.3%ですが、個人負担は9.15%です。

高所得の方の方が多く保険料を払う仕組みですが、保険料を多く支払えばその分老後の厚生年金は多く受給出来ます。ただし月65万(年収780万)以上は、保険料も上がりませんが将来の年金も増えません。厚生年金がどの程度で回収できる?のかは計算が難しいのですが、簡単に計算をしてみます。

厚生年金は6年半程度で回収?

日本年金機構が公開している計算式から「毎月の平均的な月収×0.005481×働いた期間」と解釈することが出来ます。この数値だけで計算を行うと約15年という計算が成り立つのですが、厚生年金に加入している人は「国民年金保険料は別途支払わない」ですので、回収期間はもっと短くなります。

月20万報酬で試算

40年間月20万円の報酬だとして計算すると保険料は18,300円×12カ月×40年=累計8,784,000円支払う計算になります。一方で受給できる厚生年金は200,000円×0.005481×480ヵ月=526,176円です。国民年金も受給出来るので795,000円をプラスすると将来の年金は合計で年1,321,176円となりました。

単純計算ですが6年半程度で回収できる計算です。

社会保険加入が得

扶養内で働く場合、社会保険料が掛からず手取りが高い為、労働を制限する方が多いのですが会社が保険料を半分負担していることなどもあり、思ったよりも早く支払った保険料は回収できます。扶養に入っていれば国民年金保険料も掛かりませんが、将来的に3号被保険者制度は保険料を徴収する流れになるかも知れません。個人的には社会保険に加入できる環境の方は積極的に加入し、目先の手取りは落ちても将来の年金が増えるような働き方が良いのではと考えます。